ドライアイ
ドライアイとは?
ドライアイとは涙の量や質が低下することで生まれる疾患です。正式名称を乾燥性角結膜炎と言います。失明などに繋がる重大な眼科疾患ではありませんが、日常生活の質に大きく影響してしまう病気であり、時には目を傷つけてしまう場合もあります。いわゆる「目の乾き」によって生まれる疾患で、目の涙と大きな関係性を持っており「涙の病気」とも言われたりします。コンタクトレンズの使用者数の増加やパソコン業務の大きな普及に伴い、国内でその患者数は増加傾向にあります。珍しくはない目の病気なので、目が疲れているな、目が乾いているな、と思ったらドライアイを疑うようにしましょう。
ドライアイの原因・メカニズム
ドライアイは目の涙に関係して発病します。涙は本来、目を守るような防護服のような働きをしますが、何らかの原因でこの涙の量が不足したり、質がわるくなったりすることでドライアイを引き起こします。
①コンタクトレンズ
近年最もドライアイを引き起こす理由として挙げられるのがコンタクトレンズの装着です。初期症状としては「目がゴロゴロする」「充血する」などが挙げられます。目薬を定期的に打つ習慣を持つことが大切です。
②仕事環境
パソコンやスマートフォンを長時間扱うことはドライアイに繋がりやすいです。画面の凝視は目が疲れやすく、またまばたきの回数も減ってしまうためドライアイになる可能性が上がります。
③生活環境
ライフスタイルにも影響すると言われており、特に夜更かし(睡眠不足)に関係性が強いと言われています。その他にも食生活や運動不足も影響する可能性があります。
④加齢
加齢に伴い(高齢化の症状の一つとして)涙腺の分泌機能が衰える傾向があります。そのため、高齢者の方はドライアイになりやすく、注意が必要です。
⑤ストレス
涙は自律神経に影響して分泌されます。そのためストレスなどを大きく受けてしまっている状態などでは自律神経に影響を及ぼし、結果的に涙の量が減ることがあります。
ドライアイの治療方法
ドライアイはドラックストアなどで購入ができる目薬で対処ができる印象を持たれがちですが、治療の過程で他の眼科疾患を引き起こしたり、目に傷がついてしまう可能性なども大いにあるため、眼科に受診されることが最も推奨されます。
目薬を使っていても依然として目がゴロゴロする、充血する、目が疲れている感じが取れない、目に不快感が続く、かすんで見えるなどの状態が続く方はなるべく早めに眼科医に相談をしましょう。
ドライアイの診察・検査としては下記の対応を行うことが一般的です。
①視力検査:ドライアイを含め、他の疾患の可能性も探ります
②顕微鏡検査:目の表面に傷がないかを確認します
③BUT検査:涙の質が悪くないかを検査します
④シルマー検査:涙の量が適切か検査します
いずれにせよ、まずは眼科医の診察を受けることから始まりますので、ドライアイでお悩みの方は眼科で診察を受けるようにしましょう。